MacでRPGツクールを作った男達
稀代の天才、進藤正一
私の右腕でもあり親友でもあった進藤君が亡くなって
20年が過ぎました。
ブログには書いたことながなかったのですが
以前ホームページに載せていた文章に加筆して載せます。
MacでRPGツクールを作った男達
出会いは平成3年、進藤君が25歳、私が30歳の時だった。
お互いゲームが好きで、よく家に遊びに行く仲となり、
将来の夢などを語りあっていた。
仕事は建築関係のCADをやっていたと記憶している。
進藤君は、九州芸術工科大学(現在、九州大学)の出身。地元では難関の国立大学だ。
とにかく頭がよかった。プログラム言語を自在にあやつり、
よく私をビックリさせてくれた。 そして人の話をよく聞いている。
私が何気に言った事をササっと実行して、アプリケーションを作ってくれた。
そして進藤君が27歳の時、今村さんの会社で働きたいと申し出てきた。
私も悩んだし周囲の反対も当然あった。なんせ進藤君は大学出。
いまの高収入を捨ててまで、私の会社に来る理由が見当たらない。
進藤君は給料は無くてもいいから入社させてくれと、私の決意を促した。。。。。
一緒に働いた日々
一緒に働いた日々は、本当に楽しかった。
本業の看板を作りながら、
必ずオリジナルのゲームを発売しようと深夜までよく話し合った。
プログラム&シナリオは進藤君。イラストは進藤君の友人。
音楽はプロへ。私はパッケージデザイン&販売ルートの確保。
そしてオリジナルゲーム。スーパーパズルアドベンチャー「アヌビス」の発売。
ちなみにオープニングムービーと最終面をクリアーした後に
見ることができるエンディングムービーは私が作った。
マッキントッシュ専用ゲームで1000本しか作らなかったが、
儲ける事よりも自分達の開発したゲームが全国に流通した事がうれしかった。
数年後、マック版RPGツクール「ファンタジースタジオ」を発売。
基幹システムは進藤君が一人で組み上げた。
もう、天才としか例えようが無い。
これも1200本しか作らなかった。雑誌で取り上げられた事もあり、
追加の話しもでるが儲けが目的では無いので断る。
じつはこの後、ウィンドウズ版も開発したのだが
発売前に。。。
とにもかくにも
進藤君のおかげで最高の日々を過ごすことができた。
病との戦い
進藤君の家庭はお母さんと妹さんとの3人暮らし。
特に事情は聞かなかった。
誰にでも話したくないことのひとつやふたつあるだろう。
進藤君は子供の頃に白血病を発病。
以来、九州がんセンターへの通院が続いていた。
長くは生きられない。本人は解っていたのだろう。
結婚も望まずに自分の人生を駆け抜けた。
どこまでも私を守りぬき、最後まで私に人間の生き様をおしえてくれた。
正ちゃん、俺はおまえを一生忘れない。
正ちゃんと駆け抜けた日々を忘れない。
2001年5月12日 稀代の天才プログラマー 進藤正一 永眠 享年37歳
- 当社と本家RPGツクールの会社とは関係ありません。
- RPG(ロールプレイングゲーム)を自分で作れるソフトの総称としてRPGツクールの名称を使っております。
こちらの記事も読まれています。
ご相談はこちらから
金額や納期の相談等、お気軽にご相談下さいませ。
特にお急ぎの場合は携帯電話へ御連絡下さい。
090-8830-9969 今村
fax→092-591-5855